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弁護士による相続の話 ~ 不動産や自社株の対策してますか? ~

オーナー経営者向け相続対策ストーリー

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第3話 経営と財産

いよいよ福木弁護士との話が始まった小松照蔵社長。

福木弁護士から『経営』と『財産』について考える必要があると言われます。


社長 「『経営』と『財産』とはどういうことでしょうか。」

弁護士「会社の経営に関する資産を後継者にのこす代わりに、

    ほかの財産ほかの相続人の方にのこすということです
 
    ご長男にスムーズに会社経営を引き継いでいただくには、経営に

    関する資産をどのようにご長男にのこすかが重要になります。

    一方で、ほかの相続人の方にも配慮が必要になりますので、経営に

    関する資産以外の財産をのこすことを考えます。」

社長 「経営に関する資産というと?」

弁護士「自社株や自社ビルなどですね。」

社長 「それは後継者の長男が全部引き継ぐでしょう。
  
    妻やほかの子は会社経営には興味ないですから。」

弁護士「しかし、今のままでは、そうなるかどうか分からなんですよ。」

社長 「どうしてですか。」

弁護士「遺言がない場合、相続財産は相続人の皆さんの共有になります
    
    自社株も自社ビルも相続人の皆さんが共有する状態になります。

    相続人の皆さんで遺産分割協議を行って自社株や自社ビルは

    全てご長男が取得するという内容でまとまればいいのですが、

    そうなるかどうかは分からないところです。」

社長 「しかし、うちの家族に限って遺産でもめるようなことは・・。」

弁護士「もちろん、そうかもしれません。しかし、相続が発生するまでには

    長い期間が経過することが多いので、その間に財産関係や人間関係

    が変化して想定とは異なる状況になることもよくあります。

    いずれにしても、ご長男が経営に関する資産を全て相続できるのか
 
    不安定な状況にしておくのはなく、準備しておくべきです。」

社長 「うーん

弁護士「たとえば、社長が自社株を100%持っていて、自社ビルも社長

    名義。奥様とお子さんが3人というケースを例に考えてみます

    お子さんのひとりが後継者で会社の取締役をしています。奥様と

    ほかのお子さんは会社経営には関与していないとしましょう。」

社長 「うちに似ていますね

弁護士「この場合、この社長としては、後継者であるお子さんに自社株も

    自社ビルも全部渡そうと思っています。そして会社を発展させて

    ほしいと

社長 「私もそう思っています。」

弁護士「しかし、もし何も相続対策をとっていないと、社長の思ったよう

    にはならないかもしれません。後継者が会社経営をスムーズに行え

    なかったり、最悪の場合、取締役を解任されてしまう

    かもしれません。」

社長 「え!」







【ブログ管理人の一言】

今日のお昼、駅で買ったお弁当を事務所のレンジで温めて出した瞬間に手が滑って床に落として中身を全部ぶちまけた弁護士の木下健太郎です。
あれ何でひっくり返って落ちるんでしょうか?中身が容器に入った状態のまま落ちてもよさそうですが。
そういえば、昔、バターを塗ったパンをカーペットに落とした場合のバターを塗った面が下になる確率とそのカーペットの値段との関係について考察した法則なんかもありましたね。あれかな。
  
さて、気を取り直して、今回は、小松社長が経営に関する資産の引継ぎについての話を聞いています。
そんなもの当然後継者が引き継ぐだろうと思い込みがちですが、そうとも言えないようです。
後継者が取締役を解任されるかも、という話を福木弁護士から聞いて驚く小松社長。

思い込みってこわいですね。

次回は、『第4話 こわい自社株の共有』です。

お楽しみに!


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第2話 弁護士登場

前回、秘書の良子さんから弁護士への相談を提案された小松照蔵社長。

超乗り気! というわけではありませんでしたが、良子さんがいつものように手際よく段取りしてしまったくれたおかげで、翌週には福木弁護士と会社で打ち合わせということになりました。

そろそろ約束の時間ということで小松社長が応接室でソワソワしていると、良子さんが入ってきました。


秘書 「社長。福木弁護士がいらっしゃいました。」

社長 「ん。そうか。それじゃ、お通しして。」

秘書 「はい。私は自分の部屋で待機しておりますので。」

社長 「え?良子君も同席してくれるんじゃないの?」

秘書 「今日のお話は社長のプライベートにも関わる内容ですし。」

社長 「いやいや、会社の引継ぎの問題なんだから秘書の良子君もいてくれ

    ないと。」


本当は、弁護士と1対1で話すのが気が進まないのと、何だかよくわからない話になったときに助け舟を出してほしいというだけなのですが、都合よく上手く会社とプライベートを使い分けるのも経営者の資質の一つです(という見解もあります。)


秘書 「なるほど。わかりました。では、私も同席させていただきます。

    それでは、お通ししますね。」


ほどなく良子さんが福木弁護士とともに部屋に戻ってきました。


弁護士「はじめまして。弁護士の福木と申します。

    本日はよろしくお願いいたします。」

社長 「社長の小松です。どうぞよろしくお願いします。」

弁護士「とても立派な会社ですね。従業員の方の対応もとても気持ちがいい

    ですし、福岡さんも大変しっかりされていますし。」

秘書 「いえ、そんな。」

社長 「ありがとうございます。良子君はうちの社の自慢の秘書です。

    私も頼りにしています。」

弁護士「本日のお話についても、時間がなかったので資料などはまだいただ
 
    いていないのですが、福岡さんから事前に簡単なご説明はいただい

    ております。お知り合いの社長がお亡くなりになって、その会社で

    相続問題が起こったという話を耳にされて、それで小松社長として

    も相続や会社の引継ぎについて対策を検討されているということで

    すが、現時点で、何か具体的にご心配な点などがおありでしたら、

    教えていただければと思います。」

社長 「まだ具体的に何かあるというわけではないんです

    というより、何が問題になって何をすればいいのか、さっぱりわか

    らないんですよ。なので、弁護士さんに相談した方がいいと良子君

    に言われても、何を聞いたらいいかもわからないし、まだ早いん

    じゃないかと思ったんですがね。」

秘書 「何が問題で何をすればいいかわからないから相談しないといけない

    んじゃないですか?」

社長 「・・・。」

弁護士「そうですね。最近は相続について話題になることも増えてきたの

    勉強されて詳しい方も多くなっていて、そういう方が具体的な

    必要性を感じて弁護士に相談することももちろん重要ですが、

   何から手を付けていいかわからない場合に

   それぞれの方の状況に合わせた問題点の把握と

   その対策について弁護士に相談することも

     同じように重要です。

社長 「うーん。それでは、私は何をすればいいんでしょうか。

弁護士「何をすればいいかは、まずは社長が何をご希望かということが

    出発点になります。」

社長 「どういうことですか?

弁護士「何をすればいいか、つまりどういう法律や制度を利用するかは

    希望する内容によって変わってきます。

   法律や制度は目的達成のための手段にすぎないので、

    希望する内容に合わせて、どの手段を選択しどう組み合わせるかを

    考えるということになります。
  
    ですから、まずはご希望の内容を確認することが大事

    になります。」

社長 「なるほど。確かにそうですね。法律の話になると、何だかとにかく
   
    難しくてよくわからないから、法律自体が主役みたいに考えてしま

    っていましたが、目的を見失ってはだめですね。

秘書 「お仕事で飲むときの目的も忘れないでくださいね。
  
    飲むことは目的ではなく営業の手段ですよね。」

社長 「・・・。わかってるよ。付き合いも大事なんだよ。

弁護士「まあ、飲み会の目的論はともかくとして、会社の引継ぎに関して

    社長はどのようにお考えなのでしょうか。」

社長 「専務をしている長男に引き継がせようと思っています。」

弁護士「まだ関係資料をいただいていないので少しお聞きしますが、

   自社株の持ち分比率はどうなっていますか。」

社長 「全部私が持っています。」

弁護士「こちらの自社ビルは会社名義ですか。」

社長 「私の名義です。土地も私名義です。」

弁護士「遺言は作っていますか。」

社長 「いえ。遺言なんか作ったら妻も子どもたちも嫌がるんじゃ

    ないかと思いますし。」

弁護士「何かご長男への引継ぎに向けた準備などはされていますか。」

社長 「今のところ、特別には何も・・・。」

弁護士「了解しました。ご相談いただいて良かったです。

    今のままだと、色々と問題になる可能性があります。

    今後、より詳細な状況をうかがった上で、問題点と対策を

    考えていきましょう。」


できる秘書の良子さんは、しっかりと準備事項を確認します


秘書 「より詳細な内容の確認ということですが、具体的にはどのような

    内容をご説明すればよろしいでしょうか。何か事前にこちらで準備

    できるものがありましたら、手配いたしますので。」

弁護士「有難うございます。たとえば、相続人はどなたか、相続人

   の方の家族構成や生活状況はどうなっているか、

   社長の財産の種類と評価額はどうなっているか、

   社長から相続人のどなたかに今までに贈与した
 
   財産があるか、社長のお仕事や生活に特に貢献

   してくれている方がいらっしゃるか、などになります。


    資料としては、戸籍や不動産全部事項証明書、固定資産税の納税

    通知書、会社の決算書など財産関係のわかる資料をご準備いただけ

    ればと思います。」

秘書 「了解いたしました。」

社長 「問題があるということですが、どんな問題があるんでしょうか。」

弁護士「大きく分けて2つの問題を検討する必要があります。

   『経営』と『財産』です。」







【ブログ管理人の一言】

弁護士の木下健太郎です。もう3月ですね。早いものです。
  
最近では法律関係のテレビ番組なども増え、以前ほどではないと思いますが、やはりまだ小松社長のように弁護士と話すのは何だかなあ、だいたい何を聞いたらいいかわからないよ、という方もいらっしゃるようです。

しかし、別に弁護士はそんなに「いやなもの」ではない、ないんじゃないかな、少なくとも取って食べたりはしないよね、と思っております。また、よくわからないからこそ弁護士に相談するわけで、何だかよくわからないけど漠然とした不安があるから相談するということでも全くおかしくありません。
  
このブログでは、「弁護士に相談するのはちょっと」と思われている方に「ちょっと弁護士に相談してみるのもありかな。」と思ってもらえたらいいな、というコンセプトも含んでおります。

次回は、『第3話 経営と財産』です。

お楽しみに!

第1話 ある社長の悩み

ここは、ある地方の機械部品メーカー小松照コーポレーションの社長室。    
外は小雪が舞う寒い日です。
同社の小松照蔵社長が何やら悩んでいる様子です。
そこへ、優秀な秘書である福岡良子さんが書類を持って入ってきました。


社長 「ふー・・」

秘書 「どうしました?また懲りずに飲み過ぎですか?」

社長 「そうなんだよ・・。いや、そうじゃなくて、

    ちょっと心配事がね・・。」

秘書 「あら、何でしょうか?」

社長 「昨日の経営者団体の新年会で・・。」

秘書 「やっぱり飲み会じゃないですか。」

社長 「・・・。いや、みんなでゴルフの話をしてたら、去年急に亡くなっ

    たゴルフ仲間の社長の話になってね。それが結構大変みたいなん

    だ。」

秘書 「なるほど。会社の引き継ぎなどですね。」

社長 「うん。ただ、事務的な引継ぎとかいうレベルの問題じゃなくて、

    どうやら社長の家族がかなりもめてるみたいなんだよ。」

秘書 「会社をどうするか、とかでしょうか。」

社長 「そうらしい。あそこは社長がワンマンだったから、家族は会社の

    経営状況なんかもはじめて知ったんじゃないかな。」

秘書 「会社はどなたが継がれるんですか?」

社長 「一応、一番上の息子さんが常務なんだけど、まだ社長に意見できる

    ような立場じゃなかったからね。突然、会社を引き継ぐとなって

    大変だと思うよ。」

秘書 「ほかのご家族はどうなんでしょうか?」

社長 「それが奥さんもほかの子どもたちも会社には興味ないんだってさ。
   それで、会社の株とか、社長が会社に貸してた本社ビル
   をどうするかでもめてるらしい。」

秘書 「それは当然、後継者のご長男が相続するんじゃないんですか。」

社長 「僕もそう思うんだけど、よくわからんが、どうもそう簡単にはいか

    ないみたいなんだ。奥さんやほかの子どもたちが、長男に

   株とビルを買い取ってくれとか言ってきてるらしい。」

秘書 「そんな状態ではスムーズに会社を引き継ぐのは難しいでしょう。
   
    本当に大変ですね。」

社長 「そうなんだ。酒の席で聞いた話だし詳しいことはわからないけど、
   
    とにかくえらく面倒な争いになってるってことなんだ。」

秘書 「当社も他人事ではありませんね。社長は飲み過ぎですし。」

社長 「・・・。だから、悩んでたんだよ。しかし、何から手を付ければ

    いいのか、まったくわからないんだよ。」


良子さんは、社長の話を聞いてじっと考えたあと、ここ最近友人のFPから仕入れて切り出すタイミングを探っていた話を切り出しました。


秘書 「社長。」

社長 「ん?」

秘書 「弁護士ですよ。」

社長 「へっ?」

秘書 「相続に詳しい弁護士に相談するんですよ。」


これまでほとんど弁護士と関わったことがなかった小松社長は、良子さんからの提案にちょっと及び腰です。


社長 「いや、しかし、まだ争いごとが起こってるわけじゃないんだし、
   
    弁護士は大げさじゃないかい?」

秘書 「何言ってるんですか。争いが起こってから相談したって

   遅いですよ。」

社長 「それはそうかもしれんが。」

秘書 「実は、私もこの前、大学時代の友人と久しぶりに新年会をしたん

    です。その中にファイナンシャルプランナーがいて、最近は会社の

   後継者の問題で悩んでる経営者って多い
   
    けど良子のとこは大丈夫?って心配されたんです。」

社長 「なるほど・・。」

秘書 「それで、そりゃ心配だけど、どうしたらいいの?税理士さんに相談

    すればいいの?って尋ねたら、税理士さんに相談するのももちろん

    大事だけど、弁護士にも相談しないとだめよってことでした。」

社長 「よくわからんな。」

秘書 「『税金の問題』と『遺産をどう分けるかの問題』は

    それぞれ考えないといけないって言っていました。
   
    社長の飲み仲間の集まりであったお話も遺産の分け方でもめている
  
    という内容でしたよね。」

社長 「経営者仲間と言ってほしいんだが・・。まあ、確かに、

    財産を妻や子どもにどんな風に渡すかというのは、

    あまり考えていなかったな。
   
    でも、詳しい弁護士ってどこで探せばいいんだ?」

秘書 「それもFPの友人に聞いておきました。
   
    その友人がいつもお世話になっている福木弁護士です。」







【ブログ管理人の一言】

はじめまして。弁護士の木下健太郎です。
  
小松社長のように相続の問題を抱えて悩んでいる社長さんは結構いらっしゃると思います。

たとえば、不動産や自社の株式はどうしたらいいのかよくわからない、だけど、そのままにしてしまっている、という方も多いようです。

お酒の飲み過ぎも気になりつつ、やはり今夜も飲み過ぎている方も多いかもしれません。
  
このブログでは、架空の登場人物と事例で、実際にありそうな相続の問題を扱っていきたいと考えています。

次回は、『第2話 弁護士登場!』です。

お楽しみに!



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